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四葉のクローバー/晴れの国岡山から

泣かない

 たっくんは、生まれた病院から家へ帰ってもおっぱいを飲んではすやすやと眠って泣かなかった。あまり何日も泣かないと親は心配になるものだ。
 パパが赤ちゃんの時も殆ど泣かなかった。あまりに泣かないものだから、パパのヒーバーチャンが言った。
「ちょっと、足でもつめって泣かしてみ」
 ということで、足を強くつめってみたら、
「あー、あー」と、これまた小さな声で泣くのだった。
「よかった、よかった。これで、しゃべれるだろう」
 泣くこととしゃべることは違うと思うけれど、泣いたことで家族一同安堵したことを鮮明に覚えている。
 パパもたっくんもたっくんの弟も殆ど泣かない。一歳半頃からは、気にいらないと泣くようになったようだ。それまでは、声も本当に小さな声だった。
 遺伝的に恥ずかしがりかもしれない。ところが、たっくんはいつの間にか信じられない位おしゃべりになった。
 赤ちゃんには予防注射がつきものだが、たっくんは白衣を見ても、注射をしても泣かない。痛みが分からないわけではない。
 パパもお医者さんにも注射にも強かった。ところが、パパが幼稚園の時に日本脳炎の予防注射があったが、この時だけは違った。前日にパパのお父さん、つまりジーチャンが「日本脳炎の予防注射ほど痛いものはない」と、脅すものだから大変だった。
 パパの順番が近付くと、パパは後ろへ逃げ出してバーチャンは追いかけて捕まえるのに大騒動した。本気でこわがって逃げているのだから。
 親は空元気でも、子どものために堂々としていてやりたいものだ。

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