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四葉のクローバー/晴れの国岡山から

「いただきます」

 二歳半の孫のたっくんが、田舎のひいじいちゃん、ひいばあちゃんの家へ行った時のことだ。バーチャンは、ひいばあちゃんに頼まれて神様へお供えをすることになり、お盆を持って歩いていると、たっくんがついて来る。
「神様にお供えするからね」
「おそなえするからね」と、たっくん。
 最近買ったばかりの神棚がおとこに置いてある。その前にりんごとお饅頭を載せたお盆を置いた。バーチャンは、手を合わせて丁寧にお辞儀をした。
 たっくんもまねをして、小さなおててを合わせた。そして、大きな声で言った。
「いただきます」
「・・・」
 バーチャンは、ニヤニヤしながら優しく言う。
「神様の前では、手を合わせて『お守りください』と言うんだよ」
 たっくんは、今までは物をいただく時にしか、手を合わしたことがなかったんだね。神様や仏様の前では、手を合わせて祈る、拝むということをするのだよ。お供えものを食べると勘違いしたのかもね。
 たっくんは、新品の神棚に興味津々なのだった。扉の中に何があるのか見てみたいのだった。
「開けていい」
「ちょっと待った。丁寧にしないと壊れるから。それに何回も見るものじゃあないからね。わかった」
「わかった」
 たっくんは三つの扉を開け閉めし、おふだも見て満足げな顔をしていた。

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